暗唱例文28(3日目その7)
目標:7分で読んで、10分でマスターしよう。
さて、今回も1問だけ実践的な問題に挑戦しましょう。
I'm looking forward to do a big concert that is given at my school.
私立高校の最高峰、慶應高校で出題された問題です。この文のなかに不要な単語があるので、それを見つける、という問題です。(実際は不要な単語がない場合もあるので、難易度高めです。)
まず1文が長いので文構造をとらえましょう。
I'mは当然I amなのでbe動詞が見つかります。
ここでlooking forward to で ~を楽しみにする、がポイントです。
現在進行形ですね。楽しみにしている→何を? 後ろを見ます。
do a big concert that is given at my school.
中心語は名詞のa big concert 大きなコンサートです。あとはそのコンサートが学校で行われる、という説明が関係代名詞を使って入ります。が、いったん保留。
looking forward to のポイントは toの後が名詞もしくは動名詞になる、ということです。つまり、このtoは前置詞です。不定詞でありません。
そのため、to doのdoが文法的におかしいのです。
ポイントを整理します。
①look forward toの意味を知っているか?
②このtoが前置詞であることを知っているか?
③toは前置詞か不定詞があり、それぞれが後ろに取るもので区別できるか?
この3点を聞きたい問題です。
さらに、受験生をひっかけるために
a big concert that is given at my school.
の関係代名詞thatやbe given atの受け身表現で、知識のあいまいな受験生の混乱を誘っている印象です。
関係代名詞は説明です。
a big concert がどんなコンサートかというとthat is given at my school学校で与えられる(開催される)となります。
ちなみに受け身をbe 過去分詞 by ~と覚えているとひっかかります。
そもそも受け身→byという発想が誤りであり、危険です。
受身形は主語を基本的には言いたくないんです。
想像してください。『あなたが家に帰ると可愛い弟が蹴ったボールが窓ガラスを割るところを目撃してしまいました。家には弟と自分しかいません。親が帰って来たらきっと弟が怒られます。でも、犯人が弟じゃないと言えば自分が疑われます』
あなたは親になんと説明しますか?
①My brother broke the window. 弟が窓ガラスを割った
②The window was broken. 窓ガラスが割られてた
③The window was broken by my brother. 窓ガラスが割られたよ、弟によってね!
①正直に事実を伝えるならこれですね。
②犯人を曖昧にして、窓ガラスが割られたことだけを伝える方法です。
③自分が疑われることを恐れて、弟が犯人であることを強調しています。
①よりも悪質です。。。
このようにbyをつけると極めて不自然=特殊になるのです。しかし、中学校ではbe 過去分詞 byと覚えさせられるので、丸暗記だけしている人が引っかかるのです。
さて、今回はたしかに難しい問題だったかもしれません。
しかし、答えを出すために必要な知識はlook forward to+名詞(動名詞)だけです。
そして、これは公立高校でも頻出の表現ですから、問われる知識は基本的なのです。
基本を徹底したうえで、応用が利かせられれば難関校の問題も対応できるのです。
今回は1問だけですが、とても重要なので100回音読を!